水子供養
水子観音大祭の様子
水子供養
仏教では、生命の誕生は受胎の時にあるとします。
ですから水子といえども、この世に姿を現さなかっただけで、生命をもった立派な人間であるとみます。また、仏教で人の生涯を数えるとき、母胎に宿った時を人生の出発点とみます。
「水子のうちに捨てられて 闇をさまよう魂は
父よ助けて 母どこよ 力の限り叫べども
声にもならぬ そのままに 乳ひとしずくも飲まされず
抱きかかえる者もなく 添い寝をたのむ親もなし
位牌も塔婆もあらざれば 行方も知らぬ一人旅」
一度は母の胎内に命の種として宿りながら、生ずる縁が薄くして遂に日の目を見ることができなかった水子。
仏さま(教主釈尊)の慈悲は広大であり、生きとし生けるすべての者を仏の道に入らしめ、安らかならしめようと、いつも誓願されています。
水子が死後(来世で)どのようにあってほしいと願うのか? 「来世では是非、幸福(しあわせ)になってほしい。」と願うことは、仏さまを信じ、念ずることであり、そして祈ることです。
この「信じ」「念じ」「祈る」ことが水子供養であります。
仏さまの慈悲を信じて、仏さまの弟子としてのお名前(法名・戒名)をいただき、供養を捧げることが必要です。
慈母水子観音(じもみずこかんのん)
日蓮宗のただ一つの教典は法華経(妙法蓮華経)です。法華経は全部で二十八章あります。観音経(観世音菩薩普門品)は昔から宗派をとわずよく読まれ、写経されているお経ですが、これは法華経の一部(第二十五章の普門品)なのです。
観世音菩薩(観音さま)は、私たち凡夫の発する苦悩の声を一刻も早く聞き分け、救いの手をさしのべて下さる菩薩さまです。
あの女性的な、いかにも母性のやさしさを思わせるお姿は、「水子」に対してもなによりの救世主(すくいのぬし)であります。
そこで、日蓮宗の水子供養の「本尊」は「水子観音」なのです。
常照寺では、昭和五十七年十二月五日に「慈母水子観音」を建立し、開眼しました。当山では毎年四月二十九日(祝)に慈母水子観音大祭を執り行っています。
水子供養の方法
1.一切経(いっさいきょう)の経王(きょうおう)である「法華経」の中から
「お戒名(かいみょう)」を授与する。
(1)水子に一霊一基の「お位牌」を造り、お祀りする。
(当山の位牌壇に合祀・水子永代供養)
(2)水子塔婆を建立して供養する。
※(1)(2)の供養と(2)だけの供養があります。
2.水子の本尊である「慈母水子観音」に結縁(けちえん)する。
3.慈母水子観音大祭
四月二十九日(祝)午後一時半より 読経・塔婆供養
4.春・秋彼岸・お盆に読経・塔婆供養
5.「水子」霊位の命日に読経・塔婆供養
水子供養は、いつでも受け付けております。先ずは、このホームページのお問い合わせ窓口、もしくはお電話・ファックスにて、遠慮無くご相談ください。
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